「大野弘さんの山の日記 - 大普賢岳」
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本日のたよりは、大野弘さんの山の日記』をお届けいたします。 16日に登られた奈良県の『大普賢岳』からのお便りです。 大野さん、ご案内をお願い致します。
「紀伊半島での7月の山登りは、気温の高さと虫たちが汗掻いた顔にまとわりついて、些か鬱おしい中の登山を覚悟しなければならない。更に梅雨の季節ともなれば、より一層チャンスは少なくなる。にもかかわらず、敢えて挑戦したのは、急登ばかりの大普賢岳(1780m)である。台高山脈と違い、登山口の和佐又が、標高1150mと高いことから暑さは凌げる事が、唯一の救いですが、しかしこの山は全山岩山であることで、かなり険しい登山になりますから、体力に自信のない方にはお勧め出来ません。
今回はそんなルートの厳しさを感じていただければとご紹介致します。何時もゆく檜塚では歩数計が21000~24000歩なのに対し、大普賢では17000~18000歩と少ないにもかかわらず、疲労の度合いが激しく体力を消耗します。因みに、登山口の和佐又から頂上までの距離は3.5km少々で健脚ならば3時間ほど、自分の様な老体では4時間を覚悟しなければなりません。 大野弘」
「写真上: 標高1500m程から険しい登りとなり、このように鉄梯子をよじ登ることになります。登山道はよく整備されていますが、滑落事故の多い山ですから緊張します。」
「写真上: 岩壁のへつり部分は所々このように渡りにしてあります。これがなかった昔はまさに命がけの山登りだったんでしょうね。」
「写真上: 架けてある橋のステップ角度が、壁の傾斜によって違います。梯子を作られた人達の苦労を感じます。従って同じ梯子はなく融通は利きません。」
「写真上: 短い梯子ですが、壁にほぼ直角に立てかけてあり、転落したら奈落の底へ一直線、」
「写真上: その梯子を上から覗くとこんな感じです。」
「写真上: コースの中で最も長い梯子で、上がりきったら更に左に梯子、それを登ると右にも梯子と、疲れた体に応える所です。雪が積もると凍結でアイゼン無しでは登れません。」
「写真上: 今は花の端境期になり期待は出来ません。これはガクアジサイに似ていますが、僅か萼の形が違うヤマアジサイになります。」
「写真上: UPで見ると萼が卵形をしています。麓で見るガクアジサイは萼が丸い形になっています。」
「写真上: 初めて見る花で、この時期でないと見ることはないでしょう。刺があるからバラの仲間とは理解できますが、ネットで調べたら、バライチゴらしいのですが、種類が多く??山でしか見られないとでています。」
「写真上から3枚: 雨の心配はなさそうでしたが、途中から霧がでて目的地の水太覗(標高1730m)では、南斜面から黙々と霧が沸き、幻想的な風景に包まれました。然も全くの貸し切り状態で、風の音と小鳥の囀り以外は無く静寂だけが辺りを支配していました。そんな中バイケイソウが霧の中で花を添えてくれました。」
「写真上: 水太覗きは絶壁の上にあり、大峰山系が一望できるビューポイントになります。霧が深くて谷底までは見ることは出来ませんでしたが、まるでこの世の楽園ですね。このためにしんどい思いをした甲斐があります。」
「写真上: 下山を始めると益々霧が深くなり浅い谷底さへ、見ることが出来ません。」
「写真上: 標高1600mほどから眺める小普賢も霧に包まれて姿を見せてくれませんでした。しかし幻想的な風景に浸ることが出来た山に感謝です。」
大普賢岳の険しさがよくわかりました。 修験道の厳しさが思いやられます。 大野さん、くれぐれもお気を付けくださいね。 迫力ある風景をありがとうございました。 次回のお便りも楽しみにお待ちしております。
本日の波瀬:深夜20℃。 久しぶりのお天気となり、雲が多いながらも青空が頻繁に見られました。 午前10時ですでに27℃。 昼間玄関先で28℃。 午後11時過ぎで21℃です。
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